2010年07月11日

魔物

気配もしないし、匂いもない。だけどあいつは突然ぬっと現れる。がっしりとしたあの前足が突然飛んできて、一撃食らったら大変そうだ。指先には爪が隠されているのが分かる。その爪で何度も掻かれたら次第にこちらの動きが鈍くなるだろう。長く伸びた鋭い牙で、一瞬の隙を突いて首筋にでもこられたらたまらない。それとも爪で引っ掛けて、あのがっしりとした前足で組み敷いて、咽喉笛にがぶりだろうか。いつもあいつの影におびえてびくびくしている。この俺だって案外他の動物からは恐れられているのに。

水のみ場に浮浪狼が一頭。一瞬体が硬直した後、おそるおそる水を飲み始めた。

それにしても、どうしてこいつはいつも恭順のまなざしを送るのだろう。

posted by はまべせいや at 04:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 疑問のウラガワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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