2010年05月19日

青い光

お父さんお母さんにはあれが見えないのだろうか。毎晩窓の外から窺っている目の光。瞬きもせずに青い光を発してじっと見ている。あれはケルベロス。隙あらば、きっとぼくらを一飲みにしようとしているに違いない。だからぼくはずっと見張りをしているんだ。
やっと小太郎が寝てくれたわ。じっとあの星を睨んでなかなか寝ないのだもの。もしかしたら私と同じ霊力があるのかもしれないわ。あの星の霊力を受けて私は生きている。たった一人でお祈りをしながら霊力を受けないとすべてが壊れてしまうのだわ。それなのに主人ときたら。
また二人ともしょうがない。またソファで寝てしまって。工場の光を怖がったり有難がったり。小太郎をベッドに運んでいくのはともかく、さすがに妻は。寝かしたまま運ぶのは往生だし、起こしてもそのまま毛布を掛けてやっても不機嫌だ。それにしても、工場の夜景もまんざらでもないな。特にあの青い光は。

街の裏小路の古道具屋に入ったのまでは確かに覚えていた。古道具屋のおやじが箱をぶちまけて何やら青く光るものを摘み上げて。すうっと吸い込まれるようにして・・・。気が付いたら公園の芝生に寝ころんで。いつもの休日の午後だった。

posted by はまべせいや at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 黒の部屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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