2010年03月24日

一人遊びの秘密基地

友達はとうに帰ってしまった。秘密基地の土管に残って一人遊びの夕暮れ時。土管が、ぼぉぅぅんと鳴りだした。風が吹いてきたのか。でもこの内なら安心。そう思っていると先程からぼぉぅぅんという音に「きみは今、内にいるか。それとも外にいるか。」という声が混じっているのに気が付いた。変な声だな。本当に妖怪が現れたのかな。少し怖くなった。ぼくは怖さを振り切るように「そんなの土管の内にいるに決まってるじゃないか。」そう大声で叫んだ。するといきなり強い風がびゅうと吹き込んで、その音に混じって「ほんとうにそうかな。ほんとうにそうかな。」という声が聞こえた。本当に怖くなって、のどがからからになった。でもぼくは勇気を振り絞って「そんなの知るもんか。さっさと消えうせろ。」と叫んだ。すると風が嘘のように止んだ。恐る恐る土管から出ると星が二つ三つと輝く時間になっていた。ぼくは一目散に民家の明かり目指して走っていった。

posted by はまべせいや at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 黒の部屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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