2010年04月28日

夢ふたつ

夜霧が濃くなり薄くなって身体にまとわりつき。月明りはそのたびに眩しくなり陰を帯びて、彼女の横顔を見せていた。ようやく森を抜けた。夜霧が晴れた。そして互いに見合った。彼女は豪雨に打たれたように全身濡れていた。驚いて何も言えないぼくに彼女は、「あなたとなら他の人とは分かち合えない夢も分かち合えると思ったのに。やっぱり・・・。」そう言うなり、背を向けて月明りも通さぬ濃霧の中に消えてしまった。残ったのは手の平の雫と温もり。

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2010年04月26日

ちるちるみちる

ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるみちる
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるはらり
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるみちる
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるきらり
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるみちる
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるふわり
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるみちる
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるきらり
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるみちる
ちるちるちるちる
ちるちるみちる
みちるちるちるちるちるひらり

ちるちるみちるはだれのこと
ちるちるきらりみちるのは

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2010年04月24日

浮沈

“在る”という事実を考える。”在る“という事実に求める。どちらのアプローチをとるか。それは”かなしみ“へのアプローチの分水嶺だ。

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2010年04月21日

春眠学習

生暖かく湿っぽい南風が吹いたと思うと、少しの間をおいて冷たく乾燥した北風が吹く。ぼくは規則的に繰り返すその強風にあおられて、あっちへゆらりこっちへゆらり。嫌気がさしたぼくは、「風よ止め」と叫んだ。すると足元が崩れ落ちる感覚。気が付いたら机に片肘をついた手の平に押せていた顎が滑り落ちていた。「えー。水槽に入れた水に電流を通して、それぞれの極に見えるのは・・・、それを集めて・・・。」再び先生の声が途切れ途切れになってきた。

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2010年04月19日

境界、或いはコア

さくっさくっさくっさくっ
刻むや刹那さらさらと形を失って
いちめん白く広がっている(どこまで)
ときどき大きな石や貝殻や
どこかの国の木の実を見つけては
手の平で感触を確かめたり
耳に当てて音を聞いたり
食い入るように見つめたり
鼻を当てて匂いを嗅いだり
次の日には無くなっている
(埋もれる、流れる、だれかが持ってく)
それらを愛でる
さて、ここいらで
瞼を閉じて大の字になる
おと、は呼吸のリズム
ひろがる、のは蒼い空間
幾憶の微塵が集まっては離れ
揺れるにまかす
やがて微塵は集まって光芒をなし
その眩しさに大の字を崩す
さくっさくっさくっさくっ
刻むや刹那さらさらと形を失って
あそこが境界
足跡を刻む大地

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2010年04月17日

背負うということ

背負いたいという人はそうすればいい。凛々しくも苦悩に満ちたその顔に喝采くらいは送る。だけど“ほんとうに”背負うということを知る人は、大方の背負う人よりもずっと清々とした顔をしている。その“重み”がどこに由来するか。それを知っているからだ。

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2010年04月14日

ぶくぶく

実験室で顕微鏡を覗いた。泡があった。ぶくぶくと増えている。いろんな泡。いろんな顔。赤兵衛がいた。黄八郎がいた。赤兵衛を柄付き針でつっついた。黄八郎を柄付き針でつっついた。隣の赤兵衛が消えた。正面の黄八郎が消えた。ぼくの泡も見つけた。柄付き針でつっついた。真っ暗になって、それっきり。

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2010年04月12日

かごのとり

すすり泣くような声とも、苦悩にうめくような声とも、いや憔悴したため息のようだとも。
塔の下で耳を澄ますと聞こえるという。その塔の下である晩旅の男が数匹のねずみを放った。あくる朝城主を訪ねて、「夜毎に聞こえるという塔からの奇妙な声、それをしずめることです。そうしなければ不幸に見舞われるでしょう。」こう奏上した。城主はその日の昼食をとりながらその男の刑の執行を見届けた。塔からあふれ出て押し寄せるねずみの群れに飲み込まれていったのは、それから程なくしてのことだった。

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2010年04月10日

ぼくはどこ

自分が好きなことに打ち込んでいるとき自分はどこにいるか。自分の気の進まないことを時間に追われてやっているとき自分はどこにいるか。いずれの場合もふと我に返ってはっとする。“いるとき”とはどういうことか。“いないとき”とはどういうことか。不思議な感覚。そして、“こうあるべきである”という自分とはどういうことか。

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2010年04月07日

湯船にて

すうっと消えて、ただ温かさに包まれて。湯船に掛けた肘が滑って、がくりと落ちる。かつてぼくは“そこ”にいた。やがてはそこに還ってゆく。“そこ”とは“それ”と考えても不思議はないかも知れない。雨の日にアスファルトの上におびただしい数のミミズがうごめいていたのをよく見たものだと。そんなことを思い出しながら考えた。

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2010年04月05日

酒樽どうしよ

するりと抜けて飛んでった風船
ディオゲネスおじさんのお椀のそばに着いたでしょうか
ほんとうに欲しいものってなんだった
寝床にしようか転がしましょか
酒樽見つけて思案顔

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2010年04月03日

逆説の構造

果たして自然のなかに意味は見つけられるか。そもそも意味とはどういうことか。そのあたりの捉え方考え方が、“逆説の構造”をどう理解するかの分岐点なのではないか。

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