2010年03月17日

暮色のときの終わるころ

「きれいね」彼女がささやいた。「きれいだ」ぼくがささやいた。暮色のときも終わろうという浜辺で、二人同時にささやいた。お互いにっこりと微笑んで、ぼくはこのようなときがずっと続くものだと思った。しかしこのときを境にお互いどちらからともなく離れて、会う回数が次第に減っていった。今では所在を知る手筈すら残っていない。いま思い出すのは、彼女はおぼろ月の光を見てということ。ぼくは対岸のイルミネーションを見ていたということ。

posted by はまべせいや at 04:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 黒の部屋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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